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「方丈記」の鴨長明没後800年

「ゆく川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。」という一説はおそらく日本人の誰もが一度は学校の古典で学んだことがあるだろう。しかしそれが鴨長明の「方丈記」であるとすぐ思い出す人はそれほど多くはないのではなかろうか。8月28日の東京新聞日曜版の「鴨長明没後800年特集」を読んでぼくもなんとか思い出した。ただこの新聞記事を読むまで、ぼくは鴨長明及び「方丈記」の事をほとんど知らなかったことを知った。
記事を読んで最も興味深かったのは、鴨長明は晩年出家し、都(平安京)の郊外(伏見区日野)に一人で庵を建てて住んでいたのだが、その庵の広さが方丈、すなわち一丈(約3メートル)四方だったことで、その庵で記した随筆が「方丈記」ということだ。居室がわずか9平方メートルということは5.5畳程度の広さしかないということで、ちょうどぼくの書斎兼仕事場と同じくらいの広さなので急に鴨長明に親近感を抱いた。確かに一人でいるにはそれくらいの広さで十分だ。もっとも僕の場合は寝室は別にあるとしても、机を3つコの字型に並べた上にパソコンやテレビやCDプレーヤーを置き、さらに壁際に本棚を3つ置いているので方丈庵の方が余程ゆとりがありそうだ。しかも周りを山に囲まれて花鳥風月を楽しむ鴨長明の生活には憧れを抱く。
しかし、だ。気候の良い春や秋はいいとして冬の京都郊外山間部の寒さはいかばかりだったろう。また夏は暑さはもちろん蚊をはじめ害虫対策が大変なことは想像に難くない。その点あまり見晴らしの良くないマンションの一室ではあっても寒さ暑さや害虫は凌げ、カラスや雀の鳴き声に交じって野鳥の声も聞こえるぼくの書斎も捨てたものではないと思うのだ。
ところで、新聞記事にも「方丈記」は400字詰原稿用紙20枚程度とあったので、早速ネットで調べて読んでみた(原文と現代語訳が併記されているこちらのサイトをおすすめします→http://www.manabu-oshieru.com/daigakujuken/kobun/houjyouki.html )。やはり書き出しの「ゆく川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。」しか記憶になく、各段新鮮に読むことができた。前半は当時の京都の災害の事、後半は住居論や人生論が説かれていて、800年以上経った今読んでも心打つものがあって流石に古典の中の古典だと納得することができた。皆様にもぜひ一読をお薦めする。

東京新聞2016年8月28日 日曜版
東京新聞


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